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2011年 05月 10日
「小豆三粒包める布があれば取っておく」
そんな言葉が東北には残っている。 多分、この言葉を知ってから私はどんなに小さな布も捨てられなくなった。 もともと、物が捨てられない病だが 多分、布に関しては普通の人が見たらちょっとおかしいと思う位かもしれない(笑) 布の種類別に全部分けて保存していたのだが・・ ある時、これは使っていかないと意味がないかもと思い・・ 試行錯誤の結果出来たのがこの鍋つかみ。 はっきり言って私は、笑っちゃう位絵が描けない。 上手に書けるなら本当は描きたい。 だから私は、キャンバスに絵を描くように布を土台の上に置いていく。 色のバランスとか、何となく今日はこんな気分とか。 もともと、ハギレを使って作っているので全く同じものは作れない。 でもそれは、古道具屋で一つしかない掘り出し物を探し出した時の出会いと 同じような感覚があって少しワクワクする。 さらに、道具なので丈夫にする為にチクチクする。 どんな人が使うかなとか、使う人が楽しくなる様にとか、色んな思いを込めてチクチクする。 前に購入して下さった方から、孫の代まで代々使っていきたいですと 言われたことがあり何だか想いが届いた様で嬉しかった。 最後に、必ず洗濯機で洗う。 日常使いの道具達はどんどん使って、汚れたらガンガン洗える方がいい。 お客様のもとに届く前に一度洗ってしまえば、 突然縮んで悲しい思いをすることもないかと思って。 そして、穴が開いてしまったらまた繕う。 omotoでは、布も鉄も一生メンテナンス致します。 布は繕えばまた新しい物として楽しく使えるし、染め直すという方法だってあります。 鉄も、切れない刃物を使う時ほど悲しい思いをする時はありません。 切れなくなったらきちんと研げばまた楽しく使える道具になります。 今週末には神楽坂フラスコにて出張研ぎ屋もやってます! きちんと研ぐといつもの料理も数倍美味しくなりますよ。
by chisouan1959
| 2011-05-10 00:36
| omoto 布のこと
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